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ここでは、日本政策金融公庫にお金を借りる場合、どのようにアピールすれば融資に成功するのか7つのポイントを紹介していきます。
創業時の融資といえば、日本政策金融公庫です。
今回は創業計画書について詳しく見ていきます。
創業動機は説得力が大事!
創業計画書の始めは、「創業の動機」を記載します。
面接で言うところの志望動機のようなものです。
審査の方が最初に目を通す部分なので、第1印象としてとても重要です。
例えば、カフェをオープンしたいと考えた時に、ただ単に、「好きだから」、「店を持ちたかったから」というだけでは信頼感がありません。
もちろん志した理由はそういったものが動機だと思いますが、その店舗を持ちたいと思ったこれまでの略歴についても触れておきましょう。
例えば、
「これまでレストランに勤務していて、料理の提供だけでなく、仕入、経費管理、立地条件など様々なことを勉強してきました。その経験を生かし、事業を始めたいと考えています。
また、レストラン勤務時から提携している仕入れ業者との関係もこれまで通り継続できることになり、事業の見通しが立ったからです。」
このように伝えると、計画立てて創業をしようという意思がしっかりと伝わってきます。
単純にやりたいからという動機ではなく、創業に至るまでの過程に触れておくと良い印象を与えることができます。
また、これまで企画営業に携わっていて、「自分の考えやプロデュースしたものがヒットしたので、自分自身でもお店を立ち上げやってみたいと思った」というようなニュアンスも良いです。
運営面での関わりが経験としてあると、プラスに作用します。
創業の動機欄は記載欄が数行しかありませんので成功体験や実績をコンパクトに記載しておくのがポイントです。
略歴も判断材料!
「経営者の略歴等」の欄には、これまで培った経験を詳しく記載します。
こちらには「レストラン勤務」、「企画営業として勤務」などと簡単に記載するだけでなく、どんな仕事内容だったかも書いておいた方が良いです。
例えば、「レストラン勤務」と書いてあるだけだと、フロア担当なのか、ホール担当なのか、お店全般を取り仕切るマネジメント業務なのかよくわかりません。
店舗経営管理、接客業務、スタッフ育成、シフト管理、在庫管理、新メニュー考案など、さまざまなジャンルに携わった経験はアピールポイントなのでしっかり記載してください。
役職に就いた経験があるなら、「何年何月から何年間店長として勤務」などと書いても良いですね。
尚、経営者の略歴には、そこまで欄がないので複数の職業を転々としていた方は、直近5箇所の略歴を記載するようにしましょう。
事業経験は真実を!
社員としてではなく、実際に経営者になった経験がある場合は、その事実を記載しましょう。
もちろん、過去に事業経験でうまくいかなかった事を隠したい方もいると思います。
ただ、日本政策金融公庫ではそういった過去の履歴もチェックしますので、事実を伏せてもバレます。
過去の事業経験でうまく行かなかった場合は、マイナス面だけを記載するのではなく、その経験を通じて何を学んだか
そして今後の事業にどう活かせるかに重きを置いて記載してください。
日本政策金融公庫が見ているのは「過去の傷」ではなく「過去を活かし、これからしっかりと経営できるのか」なのですから。
また、過去の事業経験は、やめた時期を記載する欄があります。
やめた時期と経営者の略歴の整合性が合わないと、不信感を持たれますので注意しましょう。
やめた時期が、例えば3年前だとしたら、過去3年の略歴についても記載しておくべきです。
尚、日本政策金融公庫から融資を受ける場合、面接もあります。
過去の事業を辞めた経験がある場合はそれについても質問される可能性があるので、しっかりとした回答を用意しておきましょう。
取り扱い商品・サービスは具体的に!
取り扱い商品・サービスは実際に運営をスタートさせて、どのような企画やサービスを取り扱う予定なのか具体的に記載しましょう。
例えば、レストランを経営する場合、下記のような記載をしておきましょう。
「昼はリーズナブルな日替わりランチを3パターン用意。価格は780円で、全体の売上全体の20%を想定。回転率は11:30~、12:30~の2回転を想定」
「夜は一品料理を中心に、旬の素材を使用した料理を提供。一品あたりの単価は350円から500円。客単価は3000円から3500円を想定。駅前なので平均1.4回転で、1日の平均売上は30席で100,000円前後を想定。」
「昼売上想定 936,000円、夜売上想定2,000,000円のトータル3,000,000円/月が売上目標」
などと今後の見込みをできるだけ細かく記載します。
そして、取り扱いサービスの内容の下に、「セールスポイント」という欄があります。
ここはサービスの内容と関連付けて書くと説得力があります。
例えば、
「旬の食材はレストラン勤務時代からお世話になっていた仕入先より格安で仕入れが可能。」
「古くから付き合いのある収入先から仕入れることによって、仲介マージンをカットすることで想定上の原価率は28%程度が可能。格安でボリュームのあるランチを提供できるという点が強みです。」
このように料理のアピールだけではなく、その料理をどのようにして提供できるかといったことをアピールすると、審査に向けて好材料となります。
取引先・取引関係等は資料添付がおすすめ!
創業計画書全体に言える事ですが、とにかく審査において重要なのは信憑性や説得力です。
しっかり計画立てて、どこから仕入れ、どんな利益を生み出すかという説明ができれば審査に通りやすいです。
その重要な要素になるのが、取引先、取引関係です
仕入先や取引先は経営の根幹となりますので、曖昧な部分をできる限り排除するのがポイントです。
販売先には実際に商品や料理を提供する相手を記載しましょう。
一般のお客さんを相手にする場合は、「一般個人」と記載します。
シェアはあくまでも推定になりますが、特に固定の販売先がない場合は、一般個人「100%」と記載します。
尚、スポット的な顧客(1ヶ月や2ヶ月など短期間での販売先)がいたとしてもこちらには記載しません。
毎月、安定して販売ができる顧客でしたら記載してOKです。(ただし売上シェアの 10%を切るような顧客でしたら記載は控えましょう)
そして、仕入れ先も重要です。
これから仕入予定の情報を記載するのではなく、実際に仕入れが決定している店舗の記載(具体的な店名や所在地)が必要です。
創業計画書に経営に関する証明書のようなものがあれば添付しておきましょう。
必要な資金と調達方法は正確に!
創業計画書の右に「必要な資金と調達方法」という欄があります。
こちらには実際に使用した備品や機械、開業資金となるものや設備投資したものを記載します。
実際に購入した領収書や見積書などが必要です。
そして調達の方法も重要な項目です。
自己資金が少ないと審査に落ちてしまう可能性が高いでしょう。
開業する業種にもよりますが、その事業を開業するための意欲を見られています。
例えば、給料の低い業種で従事している人が5年間で300万貯めたとなれば、開業したいという思いの強さを伺い知ることができます。
そして、どのように貯めたのかも実はとても大事なポイントです。
「親から借りた150万と自分で貯めた150万の合計300万」と「自分で貯めた300万」では意味合いが全然変わってきます。
日本政策金融公庫は預金通帳もチェックしますので、嘘の記載はしないようにしてくださいね。
実際、開業時にどのようなルートから資金を調達したのか正確に記載しておきましょう。
尚、こちらに日本政策金融公庫から借りたいお金を記載します。
そして「必要な資金」と「調達の方法」の資金が一致するように記載しましょう。
例えば、元手となる資金が日本政策金融公庫以外にほとんどないのに、必要な資金だけ多くなっている場合は審査に落ちてしまう可能性が高いです。
事業の見通しはスキルチェック扱い!
創業計画書の最後の欄に「事業の見通し」という欄があります。
見通しとはいえ、その人のスキルや計画性をしっかり見られています。
無理のない事業計画かどうかはその数値に表れてきます。
その一つが人件費。
人件費は単純に売上の何パーセント程度に抑えれば良いと考えるのではなく、お客さんの満足度なども考慮しながら決めなければいけません。
スタッフの負担が大きくなり、お客さんに対しても不信感が残るようなサービスしか提供できないと安定的にお客さんは来ませんから。
接客が悪いお店には二度と行きたくないと考える人は割合多いです。
例えば、座席が30席確保されているようなお店でしたらスタッフは3人か4人が妥当です。
ホールスタッフ2人、キッチンフタッフ2人であれば円滑にできる運営できる人数です。
そういった店舗の規模を伝えた上で、人件費を算出します。
アルバイトの人数、「時給×何時間=いくら」という形で人件費を出せば説得力が出ます。
このように事業の見通しは、現実的な売上や経費を記載するようにしましょう。
まとめ
以上、日本政策金融公庫の創業融資審査に通りやすい書き方を7つのポイントを紹介しました。
審査するのも人間ですから、説得力や信憑性があるなと思う人にお金を貸したいと判断します。
計画が不透明だったり、信頼性がないものは審査に通りません。
特に経費にまつわるものや資金にまつわるものはできるだけ契約書や見積書などを添付し、証明できるようにしましょう。
もし審査に落ちてしまうと、半年は再申請もできません。
開業計画も大きく崩れてしまう可能性もあるので、心配な方は個別にお問合せください。
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