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会社設立の豆知識
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会社設立

「協調融資」

あまり聞きなれないキーワードではないでしょうか。日本政策金融公庫の新創業融資制度などは一つの金融機関で実行されるのが一般的であり、協調融資はなじみが薄く、わかりづらいかもしれません。

しかし、日本政策金融公庫との協調融資の件数は増加しており、資金調達の選択肢として検討する価値はあります。

そこで、協調融資についてアウトライン、メリットとデメリット、協調融資商品の具体例、活用事例を紹介します。

協調融資とは

協調融資は通常の融資と異なり、仕組みが独特です。まずは協調融資のアウトラインについて紹介します。

複数の金融機関が融資するのが協調融資

協調融資の「協調」とは、複数の金融機関どうしで協調することを意味します。そのため、たとえばある企業に対して、日本政策金融公庫が1,000万円、民間の金融機関が1,000万円、計2,000万円を融資する形式を採ります。

なお、協調融資の反対語は「単独融資」であり、企業に対して一つの金融機関が単独で融資を実行する通常のスタイルです。

協調融資は3パターンある

協調融資の3パターンについて紹介します。

(1)政府系金融機関とメインバンクの協調融資
日本政策金融公庫など政府系金融機関とメインバンク(メインで取引をしている民間の金融機関)による協調融資のことを指します。創業や事業再生、農林漁業などの成長戦略分野を中心に実行されています。

2017年度の協調融資実績は 23,080 件(前年度比 117%)、7,505 億円(同 102%)と前年度を上回り、特に創業支援などを含む小規模事業者や農林漁業者に対する協調融資が増加しているのが原因です。

(2)保証協会付の融資とメインバンクの協調融資
メインバンクからの保証協会付き融資とメインバンクのプロパー融資(直接、金融機関から借り入れる融資)を組み合わせた融資スタイルです。返済不能に陥った場合のリスクを保証協会付き融資は信用保証協会、プロパー融資はメインバンクに分散できる意味で、実質的に複数の金融機関から融資を受けたのと同じといえます。

(3)メインバンクとサブバンクの協調融資
メインバンクとサブバンク(メインで取引をしていない民間の金融機関)による協調融資のことを指します。日本政策金融公庫や信用保証協会などの公的機関が介入しないのが特徴です。

協調融資が実行されるまでの流れ

協調融資は単独融資と違う流れで実行され、手順は次の通りです。
(1)一つの金融機関が取りまとめ役となり、協調融資できる金融機関の志願を募る
(2)いつかの金融機関が集まり次第、企業相手に融資を実行する
(3)取りまとめ役の金融機関に手数料を支払う

協調融資のメリット

単独融資と比べた協調融資のメリットについて説明します。

企業側|融資規模が大きい

協調融資は単独融資よりも融資規模が大きくなる傾向にあります。後述するように、返済不能に陥っても金融機関の貸倒れのリスクが半減できます。

そのため、中小企業に対し、単独融資では二の足を踏むような高額案件の融資規模でも、協調融資なら可能なケースがあり得ます。特にベンチャー起業などが典型的な例でしょう。

企業側|効率的である

たとえば、ある中小企業が3億円の融資を引き出したいとします。複数の金融機関から資金調達をしなければならないケースが想定できます。

単独融資の場合、A銀行、B信用金庫ごとに融資の相談をし、必要書類の作成、融資審査を通過しなければなりません。

一方、協調融資の場合、たとえばA銀行から取りまとめ役なら、A銀行とやり取りをすれば、必要書類を金融機関ごとに作成する必要がないなど、企業にとって事務的に効率的といえます。

企業側|成長戦略分野に対して積極的

前述の通り、日本政策金融公庫とメインバンクの協調融資の場合、創業や事業再生、農林漁業などの成長戦略分野に対して積極的に協調融資を実行されています。そのため、協調融資は創業融資の選択肢となり得る可能性があります。

金融機関側|貸倒れのリスクが半減できる

協調融資は複数の金融機関が融資を実行するため、企業が返済不能に陥っても貸倒れのリスクが単独融資よりも半減できます。

そもそも金融機関は成長戦略分野である創業、事業再生に対する融資は貸倒れのリスクが高いと考えています。そのため、単独融資ではハードルが高くなる可能性があります。協調融資は貸倒れのリスクが半減できる意味で、融資のハードルを下げることができます。

協調融資のデメリット

デメリットは前述の協調融資のパターンごとによって異なっています。そこで、パターンのごとのデメリットを説明します。

政府系金融機関とメインバンクの協調融資

政府系金融機関に担保を差し出す必要がある場合は協調融資を受けるのは難しいでしょう。たとえば、政府系金融機関に担保を差し出す場合、国の抵当権が最上位になり、メインバンクの貸倒れのリスクが高くなってしまいます。そのため、メインバンクが協調融資に二の足を踏む可能性があります。

保証協会付の融資とメインバンクの協調融資

すでに保証協会の保証枠(無担保8,000万円、担保あり2億8,000万円)を利用しきっている場合には、協調融資が受けられません。

そのため、すでに保証枠を利用している可能性の高い、資金繰りが苦しい企業や事業再生には不向きな協調融資であり、健全な企業向きの協調融資といえるでしょう。

メインバンクとサブバンクの協調融資

資金調達のハードルが高い協調融資といえます。担保を差し出せば融資の引き出しに成功する確率は上がりますが、すでにメインバンクに担保を差し出している可能性があり、無担保のサブバンクは貸倒れのリスクが高くなってしまいます。

協調融資の具体例

金融機関ごとの協調融資商品について紹介します。

名古屋銀行|地域企業応援パッケージ『スタート』

名古屋銀行と日本政策金融公庫による愛知県の企業を対象とした協調融資商品です。

対象者 愛知県内に所在地を有し、次のいずれかに該当する企業
・愛知県内において、新たに事業を始める企業または事業開始後7年以内の企業
・新興期にあり、小口の資金需要がある企業
融資限度額 2,000万円(名古屋銀行と日本政策金融公庫の融資総額)
資金使途 設備資金・運転資金
返済期間 融資制度ごとに設定
利率 融資制度、返済期間に応じて設定
担保・保証人 要相談

中日信用金庫|『ビジネスリンケージ』~ソーシャルビジネス支援資金~

中日信用金庫と日本政策金融公庫・国民生活事業による協調融資商品です。

対象者 次の1および2に該当する企業
1 中日信用金庫の営業区域内で事業を営む企業
2 社会的課題の解決を目的とする事業を営む企業
(NPO法人、保育サービス事業、介護サービス事業など)
融資限度額 2,000万円(中日信用金庫と日本政策金融公庫の融資総額)
資金使途 設備資金・運転資金
利率 融資制度、返済期間に応じて設定
担保・保証人 要相談

中日信用金庫|『ビジネスリンケージ』~事業承継支援資金~

対象者 次の1および2に該当する企業
1 中日信用金庫の営業区域内で事業を営む企業
2 事業の譲渡、株式の譲渡、合併等により事業を承継・集約する企業
融資限度額 2,000万円(中日信用金庫と日本政策金融公庫の融資総額)
資金使途 設備資金・運転資金
利率 融資制度、返済期間に応じて設定
担保・保証人 要相談

大垣共立銀行|「中小企業応援ローン」

大垣共立銀行と日本政策金融公庫による「資金繰り円滑化」のための協調融資商品です。

対象者 以下の1・2をいずれも充足する法人
1 大垣共立銀行の営業エリア内(大阪・東京エリアを除く)で業歴が1年以上ある法人
※現在の事業を1期以上営み、1期以上の決算報告書を提出できる法人
2.日本政策金融公庫の融資承認を得られる法人
※大垣共立銀行を通じて日本政策金融公庫を紹介する協調融資形式のため、同公庫の融資承認を得られることが必要
融資限度額 2億円(大垣共立銀行と日本政策金融公庫のご融資総額)

※融資比率は原則「大垣共立銀行50:日本政策金融公庫50」

資金使途 設備資金・運転資金
※ただし、大垣共立銀行および日本政策金融公庫に対する借入金の借り換えは不可
返済期間 10年以内(元金据置期間:1年以内可)
返済方法 元金均等返済
利率 大垣共立銀行所定の変動金利または固定金利
担保 審査により必要となる場合あり
連帯保証人 代表者は連帯保証人になる
※また、審査により、代表者以外にも連帯保証人が必要となる場合あり

いちい信用金庫|日本政策金融公庫連携創業支援ローン「創業支援隊」

いちい信用金庫と日本政策金融公庫による協調融資商品です。

対象者 ・新たに事業を開始するか事業開始後で税務申告を2期終えておらず、いちい信用金庫と日本政策金融公庫との協調融資が可能な事業資金の借入がない法人・個人事業主
(ただし、フランチャイズ形式などの開業でFC本部が事業計画書の策定支援を行っている場合は除く)
・いちい信用金庫の会員となる法人・個人事業主
融資限度額 1,500万円以内(いちい信用金庫と日本政策金融公庫の融資総額)
資金使途 設備資金・運転資金
返済期間 ・設備資金:15年以内(うち元金据置2年以内)
・運転資金:7年以内(うち元金据置1年以内)
返済方法 毎月元金均等返済
利率 固定金利方式で利息先取り
日本政策金融公庫の「中小企業経営力強化資金」と同利率
返済方法 元金均等返済
担保 原則不要
保証人 原則不要
ただし、法人の場合は代表者とする

日本政策金融公庫との協調融資の活用事例

管工事業|連携分野:事業承継

効率的な人員配置、採算管理の徹底、世代交代のための後継者育成という経営課題を抱え、経営改善計画を策定しました。人材確保、後継者への事業承継準備にかかる資金について日本政策金融公庫に相談し、メインバンクとの協調融資を受けることになります。

貸事務所業|連携分野:地方創生

建物の老朽化に伴う耐震化工事、全面的なリニューアルにより、集客力の向上を図る大規模な改装工事を計画しました。工事に必要な資金についてメインバンクとサブバンクに相談し、日本政策金融公庫と3つの金融機関による協調融資を受けることになります。

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